
多聴は言語・思考力発達の源泉
●発話を促すための聴きこみ量
赤ん坊が言葉を習得していく初期段階は、母親をはじめとするさまざまな語りの音声を聞き、意味を少しずつ理解していきます。
そして一定に音声言語量を蓄えた段階になると少しずつ発話するようになるわけです。
この発話段階に到達するまでは様々な状況での聞き込み語彙数が2000〜3000と言われています。
それならと短期間の内に多量に与えれば発話も早く進むとかといえばそうでもなく、ある一定醸成期間が必須条件となるようです。人の言語脳はそのように出来ているみたいですね。
個人差はありますが2年間ほどかかるようです。言語発達過程をおいしいワインを作る製造過程によく似ていると言われるゆえんです。
この自然法則の段階を無視して、一気に発話指導へ入っても、最終的にはそれほど定着しないことになってしまいます。
●多読よりも多聴優先!
幼児童期の英語教育はこれらのことを十分に踏まえて指導していくべきです。なによりも英語の聞き込み量が一番大切なわけですが、その際発話を強制するのではなく、こどもの想像力をかきたてる英語環境空間の創出がポイントとなります
近年、多聴教育の重要性を強調されるようになりました。これは、会話パターン的指導よりもストーリーなどで多聴する時間を充分に割かなければ記銘効果につながらないことへの警鐘と言えます。